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深く理解する

 昨日の演習2の授業で、チェビシェフの多項式の問題を出題しました。
 この分野は前回授業で講義し、テキストの問題を解き、さらに類題でトレーニングしたので、定着していなければなりません。

 しかし、

 ダメな子が多かったです。

 なぜでしょうか?

 理解が浅いのです。

 一つのことを学んで、そうか、と納得することと、それが自分でできることは違います。さらにそれを人に説明できるかどうかとなると、もっと難易度が上がります。
 
 たとえば、チェビシェフの多項式の漸化式の作り方を学んだら、自分で書いてみることが大切です。途中で詰まらなければ、第1段階をクリアしたことになります。
 しかし私の経験では、なるほど、と思った直後でも、自分で書くとなると、あれっ? どうするんだったっけ? というようなことが起こります。ましてや、それを人に説明するとなると、サイン、コサインを連立して考えるような別解も知っておかなければならないし、そこから派生する様々なタイプの入試問題との関わりも理解しておく必要があります。
 「理解」にはいろんな段階があるのです。
 
 そうすると、「分かった、次」のようにして10問解くのと、1問を深く理解するのとどちらが大切かと考えると、10問が1問より良いとは限らないことが分かって来ます。
 
 頑張っているようで実力がついてこない子は、やりっ放しになっている可能性があることに注意しましょう!

 特に受験生は、これからの1日1日はとても重要です。
 焦ってあれこれ手を付けても、効果は期待できません。
 それより1つの問題集を2回、3回やる方がずっと意味があるのです。
 過去問なんかも、あまりお勧めできません。大体の雰囲気と、時間を測って取り組んだ場合の感覚を知るために、センター明けに2、3年分やってみるというのはいいでしょう。しかし、これで力がつくわけではありません。
 それよりはテキストの復習の方が圧倒的に重要です。

 理科も同じです。
 化学の新演習を最低でも3回はやってほしいです。
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